Meray Beauty Channel #05 界面活性剤ってなんですか?
July 21, 20212021–22年の冬にローンチ予定のセレクタブルビューティーブランド・MERAY(ミレイ)。4種類のクレンジングから、わたしにぴったりなものを選ぶことができる「セレクタブルクレンジング」を販売予定です。
「MERAY Beauty Channel(ミレイ ビューティー チャンネル)」では、MERAY代表の柳本と、プランナーの山本が、MERAYの開発の裏側や、スキンケアや美容のさまざまな疑問について対談でお届けします。
今回のテーマは「界面活性剤ってなんですか?」 スキンケアの話の中で一度は耳にしたことがあるこの言葉、くわしく聞いていきます。
やなさん = MERAY代表、柳本剛
あづ = MERAYプランナー、山本あづさ
Meray Beauty Channel #05界面活性剤の目的は、
洗浄だけじゃない
やなさん
わかりました。簡単に言うと、界面活性剤は水と油を混ぜるものだね!
あづ
水と油を混ぜるもの…?
やなさん
普通、水と油って混ざらないでしょ? 水に油を入れると油が浮くと思うんだよね。本来混じり合わないんだけど、界面活性剤を使うとそれらを混ぜ合わせることができるんだよね。
あづ
なるほど。
やなさん
水と油が混ざり合った状態を乳化と言って、白く濁るでしょ? あれが界面活性剤を使ったもの。化粧品って白く濁ったもの沢山あるでしょ?
あづ
ファンデーションとかですかね...?
やなさん
ファンデーションも界面活性剤を使うし、代表的なもので言えば乳液とかクリームも界面活性剤を使用しています。だから化粧品って界面活性剤あって成り立つ世界なんですよ。
あづ
界面活性剤ってクレンジングとか洗顔料みたいに、洗い流すものだけに含まれているのかと思ってましたが、水と油を混ぜ合わせるものだから、必ずしも洗浄を目的としたものだけに含まれている、というわけではないですね!
やなさん
そうそう、洗浄として使うものもあるんだけど、乳化剤として使われるものもあるんだよね。
あづ
そうなんですね! 知らなかった!
やなさん
そう、だから一概に「界面活性剤は悪者」とは言いきれなくて、必要だから使っているんだよね。
Meray Beauty Channel #05界面活性剤+油分
=クレンジング
あづ
今までの放送で、洗顔料は界面活性剤がメインで使われているけど、クレンジングは界面活性剤と油分が入っていると聞きました。なんでそういう違いが出てきているんですか?
やなさん
クレンジングはメイクを落とす必要があるけど、油分が多くないとメイクは落ちないんだよね。
あづ
洗顔料はメイクを落とすものじゃなくて、皮脂を落とすためのものだから油分はそこまで含まれていないということですか?
やなさん
そうだね。
あづ
なんか皮肉ですね(笑) メイクを落とすことを目的としていない洗顔料よりも、クレンジングの方が洗顔に適しているんですね。
やなさん
んー、適しているというよりも肌にやさしいというほうが近いかな。適しているかどうかは人による。油分が多く含まれているクレンジングだからこそ、油分を多く残してしまい、それが不都合な人もいる。単純な肌への刺激とやさしさという比較ではクレンジングのほうが優れているんだけど、油分が肌の負担となる場合もあるので、そういう時は洗顔料をプラスで使って、少し油分を取り除くのがいいと思います。だからクレンジング洗顔だけが正しいわけじゃないんだよね。
Meray Beauty Channel #05界面活性剤が
肌の刺激になることも
あづ
今のやなさんの説明だと、界面活性剤は悪いものではないとわかったんですけど、なんでこんなに悪いものみたいな立ち位置になっているんですかね?
やなさん
色んな理由があるんですが、まず1つは界面活性剤を悪いものとしてネガティブキャンペーンすることで、それをビジネスにする人たちがいるということ。例えば「ノンシリコンがいいよ」も代表的なネガティブキャンペーンの一種で「自分たちはシリコン使っていないので、私たちの方がいいですよ!」みたいに何かを悪者にして、自分たちは正しいと謳う手法ってマーケティングの世界ではよくある話なんですよね。
あとは、実際に界面活性剤は容量や用法を間違えることで、肌への負担になることも確かにあるんです。その辺が組み合わさって、悪者扱いされてしまっていると思います。
あづ
使用法によっては肌に良くないことが起こるというのは、肌の水分や油分を取り除き過ぎてしまうということですか?
やなさん
それもそうなんだけど、界面活性剤の種類の中でも肌への刺激となるものも当然あるんだよ。それを日常的に使うことで肌のバリア機能とか肌の常在菌を徹底的に殺してしまって、使えば使うほど肌のトラブルになってしまうものもあるんだよね。なので、界面活性剤は必要なんだけど、どの界面活性剤を使っているか、あとは界面活性剤同士の組み合わせと量が大事なんだよね。
Meray Beauty Channel #05成分だけで
良し悪しを決めるのは
本質的ではない
あづ
でも、どの界面活性剤が良くないとか消費者側はわからないですよね?
やなさん
まぁ、一応ネットには書いているんですけど、成分だけ見ていいとか悪いとかって本質的ではないと思ってるんです。あれって量がわからないんですよね。どの成分を使っているかも大事なんだけど、量をどれくらい使っているかが大事なんですよね。さっきの話に戻るんだけど、その界面活性剤が洗浄目的なのか乳化剤目的なのかによっても違うんですよ。でもこれは一般的にはわからないんですよ。製薬会社の研究員でもどういう目的でその成分が入っているのかを確実に当てるということは難しいので、おおよその予測でしかない。やっぱり成分表記だけで見るのは無理があると思います。
あづ
成分表記として見れば肌への刺激があるものでも、全体で見た時の配合の割合で微々たるものだったら、そんなに問題にならないということですか?
やなさん
化粧品の業界でよく言われる言葉に「プールに目薬」というのがあるんです。例えば50mプールに目薬1滴たらすでしょ? じゃあその目薬が劇薬だとしても、そのプールで泳いでる人たちに問題が出るかというとほとんど出ない。つまり有効濃度に達していなければ、なかなか問題が起きたりはしないんです。
やなさん
化粧品の世界では、1つの成分が何%以上にならないと有効にならないという、「有効濃度」というものがあるんです。プールに目薬1滴垂らした程度では有効濃度には達しないんですよ。なのでその成分がどれくらいの量で入っているかがわからないことには、刺激があるかどうかはわからない。
あづ
なるほど。成分自体の刺激が強かったとしても、人体に影響をもたらすレベルかどうかは別なんですね。界面活性剤って、なんとなく悪いものだと思っていたんですが、正しく理解できていなかっただけですね。
やなさん
界面活性剤は、洗剤、食器洗剤、ハンドソープ、ボディーソープ、シャンプー、化粧水、乳液など色々なものに含まれています。界面活性剤が本当に悪いものなら、僕らが日常生活で使っているものが何も使えなくなってしまうくらい、今の生活には欠かせない成分ですね。
あづ
そこまで言い切れるんですか!?
やなさん
便利な生活をしようと思ったら絶対に必要で、水と油を混ぜ合わせるというのはすごく大事ですね。
あづ
そうなんですねー! リスナーの皆さんそうらしいですよ?(笑)
今までの放送でも何回か界面活性剤の話題は出ましたが、今回の放送でどういうものか理解できたと思います。もしもっと界面活性剤について知りたいことがある方はぜひコメント欄にコメントをお願いします。今日もありがとうございました!
やなさん
ありがとうございました〜!
あづ
今回は今までも何回か出てきている「界面活性剤」とはなんなのか? について話していきたいと思います。界面活性剤の話はよく聞くんですが、すごく悪者のように書かれていることが多いんですよね。本当に悪者なのか? どういうふうに捉えたらいいのか? という所をお聞きしたいと思います。