Meray Beauty Channel #44クレンジングの原価率
September 8, 2023
2022年の11月に正式ローンチしたセレクタブルビューティーブランド、MERAY。4種類のクレンジングから、わたしにぴったりなものを選ぶことができる「セレクタブルクレンジング」を販売中です。
「MERAY Beauty Channel」では、MERAY代表の柳本と、プランナーの山本が、MERAYの開発の裏側や、スキンケアのさまざまな疑問について対談でお届けします。
今回のテーマは、クレンジングの原価率について。購入価格について気にすることはあっても、原価率について考えることってなかなかないかもしれません。原価率がどのように商品に影響しているのか、ぜひ考えるきっかけにしてください。
やなさん = MERAY代表、柳本剛
あづ = MERAYプランナー、山本あづさ
Meray Beauty Channel
#44「水物」の原価率
やなさん
全然違います!
あづ
なんでそんなに価格の差がうまれるんですか?
やなさん
化粧品の中で「水物(みずもの)」といわれる部類は、成分のほとんどが水でできているので、基本的に原価率が低くなります。水物に該当する化粧品は化粧水、乳液、シャンプー、トリートメントなどです。
あづ
美容液は?
やなさん
美容液はメーカー、プロダクトによって変わるので一概に水物とは言えません。
あづ
水の配合量が多いからそのぶん安いよっていう話ですか?
やなさん
そうです。特に化粧水はほぼ水なので、原価がほぼかかっていないというメーカーも存在します。
あづ
ほぼかかっていない? そんなに水なんですか?
やなさん
実際に使ってみるとわかるんですけど、ほとんど水でできているものは顔に水をつけているような使い心地になります。ほとんど水ですから。最近はビシャビシャとたっぷりつけたいという人に、このような化粧水が売れています。でも、そのような化粧水はほとんど保湿成分が入っていないので、たくさんつけても実際には保湿されないのが現実です。
あづ
たくさんつけてもそもそも保湿力がなかったら意味ないですね。クレンジングには水は配合されていないんですか?
やなさん
ミルクタイプやジェルタイプのような水の配合量が多いクレンジングもあれば、オイルタイプなど油分が多くほとんど水が配合されていないクレンジングもあります。ほとんど水でできている化粧水と、ほとんど水が配合されていないオイルクレンジングなどとの原価率には相当な差が生まれます。
Meray Beauty Channel
#441番投資すべきアイテムは
クレンジング
あづ
普通に考えたらクレンジングの方が原価が高いので、販売価格も高くなるってことですね。でも化粧水など顔に残すものには良いものを使いたい、反対にクレンジングのように洗い流しちゃうものはそんなにお金を使いたくない、という人のほうが多くないですか?
やなさん
そうだね。でも本当はスキンケアで1番大事なのはクレンジングや洗顔料などの落とす部分なんです。
やなさん
「落とすだけだから、適当に安いプロダクトでいいや」だと、本来落とさなくてよい油分も落としてしまい、化粧水や美容液などの加えるケアで必要以上に油分を補う必要が出てきます。洗顔料はクレンジングより肌負担が大きい場合が多く、MERAYはスッピンでもクレンジング洗顔をおすすめしています。だからクレンジングに1番予算をあてるのが美への近道です。
あづ
それに気づいている人ってあまりいないでしょうね...。
やなさん
落としすぎてしまうと、シワや乾燥肌など将来の肌トラブルに繋がります。いかに若いうちから本来のじぶんがもっている水分や油分をキープできるかというのが、長い目でみた時に大事なポイントです。
あづ
肌に残すものに頑張って投資しようと考える人が多いけど、実は落とす方のケアにお金を使ったほうが、お肌にとって良いんですね。
Meray Beauty Channel
#44「安くあって欲しい」
願望が生む負のサイクル
やなさん
消費者の「お肌に残すアイテムに投資したい」という感覚がビジネスを悪い方向に向かわせていると思います。化粧水とクレンジングを原価で考えた時に、クレンジングのほうが化粧水よりも原価が高いのにも関わらず、消費者のみなさんはクレンジングに対しあまりお金をかけたくないと思っているので、クレンジングは化粧水より価格を安くせざるを得ない。
やなさん
だから例えばオイルクレンジングの場合、どうしても質が悪くて安価なオイルを使う傾向があります。結果、肌負担の高いオイルクレンジングができてしまうわけです。メーカーもボランティアをしている訳ではないので、ニーズが少なく、原価が高いクレンジングに対して、お金を割くわけにもいきません。
あづ
消費者側が「クレンジングに対してあまりお金を使いたくない」というマインドがあるから、作られる商品の質も悪くなってしまうんですね。
やなさん
そうです。でも「ダブル洗顔がいらないものがいい」「クレンジング力が高いものがいい」という要望はあるわけです。そんな要望を叶えてくれると謳っている質の悪い安価な商品を使用すると、ニキビなどのさまざまな肌トラブルに繋がってしまいます。なので、結局なかなか良いクレンジングに出会えないというスキンケア・ジプシーがすごく多いんです。
あづ
ということは、自分が欲しい機能を兼ね備えているのに安価なクレンジングは実は危ないってことですか?
やなさん
そうですね。要望を叶えてくれて、質が高く、かつ低価格というのは、現実的に不可能です。原価率が高いため利益が出なくなってしまうので、そのメーカーは赤字になってしまいます。
あづ
消費者側は、いろんな要望を叶えてくれて、かつ安いものを買いたいと思いがちですが、実は価格に見合った商品品質になっているということですね。こんな要望叶えます!と謳っている商品があっても、実はその商品スペックになっていないということがあり得るんですね。
やなさん
もちろんです。確かに世の中に不当に値段が高いものも存在します。しかし、化粧品やクレンジングの世界は非常に競争が激しいので、不当に高いものは淘汰されます。基本的に化粧水やクレンジングは品質に見合った価格に設定されているので、スペックが高いか低いかはある程度価格で判断することができます。
Meray Beauty Channel
#44質の良い
クレンジングの価格帯
あづ
何円以下だったら危ないとかはありますか?
やなさん
容量にもよるので一概には言えないですけど、基本的には3千円以下のクレンジングは、やめておいたほうがいいです。最近は高価でハイスペックなクレンジングも登場しつつあります。クレンジングが1番大事だから、ちゃんとしたものを作りたいというメーカーさんの意向がでてきているようにみえますね。
あづ
なるほど。スキンケアに対するそもそもの考え方がガラッと変わるお話でしたね。きっと肌に残すスキンケアに注力をされている方が多いと思うので、ぜひこの機会にどのアイテムにお金を使うのか、検討してみてください。
あづ
今日は私がやなさんに聞いてびっくりした「クレンジングと化粧水の原価率」についてみなさんにお話できればと思います。化粧水とクレンジングの原価率ってかなり違うんですよね?