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合成・石油系界面活性剤は肌に悪い、は誤解です

Meray Beauty Channel #57合成・石油系界面活性剤は
肌に悪い、は誤解です

February 19, 2024

「MERAY Beauty Channel」は、MERAY代表の柳本と、プランナーの山本が、MERAYの開発の裏側や、スキンケアのさまざまな疑問について対談でお届けします。

今回のテーマは「合成・石油系界面活性剤は肌に悪い、は誤解です」。天然の界面活性剤は肌に優しく、合成だと肌によくないと聞いたこともありますが、本当なんでしょうか。やなさんに聞いてみました。

柳本剛

やなさん = MERAY代表、柳本剛

山本あづさ

あづ = MERAYプランナー、山本あづさ

Meray Beauty Channel #57合成界面活性剤も
天然と言える?

あづ

あづ

界面活性剤って、天然のものは肌に優しくて、合成のものは肌によくないみたいなイメージがありますが、それって本当なんでしょうか。以前、植物由来の界面活性剤は肌に優しいのかという話をした際に、植物由来だからといって肌に優しいというわけではないという話でしたよね。植物由来の界面活性剤だと、洗浄力がマイルドになることによって、逆にメイク残りが発生して、それで肌負担になる可能性もあると。天然か合成かという軸での比較はしてなかったですが、どうなんでしょう?

天然由来の界面活性剤は肌に優しいのか?

やなさん

やなさん

まず天然の活性剤というのは、植物や動物の抽出物、果物の皮、果汁、牛乳や卵黄に含まれる成分などが用いられます。天然にあるものしか使えないので、クレンジング力が低かったとしてもクレンジング力を足せないんです。天然ではそれ以上高い洗浄力のものがないので。それを科学的に組み合わせてできたものが合成界面活性剤です。

あづ

あづ

合成界面活性剤っていろんな種類がありますよね。

やなさん

やなさん

合成界面活性剤は、原料の違いによっていくつかの種類に分かれます。まず原料が植物や天然成分由来の「天然系合成界面活性剤」です。これには①石けん系、②アミノ酸系、③脂肪酸エステル系があります。一方で「石油系合成界面活性剤」は④高級アルコール系、⑤石油系があります。スキンケアに使用されるのは、③脂肪酸エステル系と⑤石油系がメインです。また細かく分類すると脂肪酸エステル系、石油系の中にも種類があります。

何が石油由来で何が天然なのかルールや決まりがない

やなさん

やなさん

天然系でも、B天然系合成界面活性剤は「合成」されることには変わりないので、それぞれの特徴を知ることが大切です。

あづ

あづ

「合成のものをは使わないほうがいい、できるだけ天然のものを使ったほうが肌に優しいのではないか」と言ってらっしゃる方も多いですよね。天然と言っても、無加工の「A天然界面活性剤」のことを指しているのか、「B天然系合成界面活性剤」を指しているのか、人によって違いそうではありますが...

やなさん

やなさん

皆さんが普段使ってる化粧品にも合成の界面活性剤はたくさん使われてます。そもそも石油系って言われるものも、結局は天然じゃないかという話すらあります。石油も天然の資源じゃないですか。なので、石油由来=天然由来っていう解釈でとらえて、石油系界面活性剤を使っていても天然由来と言っているメーカーすらあります。なぜならそこにルールや決まりはないからです。

Meray Beauty Channel #57由来ではなく
成分自体がなんであるか

あづ

あづ

では、どの成分が天然界面活性剤で、どの成分が合成界面活性剤かというのは、決まってないということですか?

やなさん

やなさん

Aの無加工の天然由来の界面活性剤は、もちろん天然由来です。ただ合成界面活性剤は、Bの天然由来、Cの石油由来どちらからでも作れる「PEG-40水添ヒマシ油」というような成分があります。なので、成分名を見ただけでは、天然由来の合成界面活性剤なのか、石油由来の合成界面活性剤なのかっていうのは、正直誰にもわからないんです。

成分表を見ても判断は難しい

あづ

あづ

えー!そうなんですね...

やなさん

やなさん

天然でないと作れない、合成でないと作れない界面活性剤ももちろんありますが、どちらからでも作れるものもあります。つまり由来ではなく、その成分自体が何であるかが重要です。化粧品は、界面活性剤の「種類、量、その組み合わせ」が大事なのに、なぜその由来を気にするのか?と思いますね。

Meray Beauty Channel #57成分表だけでは
判断できない

あづ

あづ

消費者は、成分表を見て肌へのやさしさを判断することが多いと思うんですが、成分表を見て「合成界面活性剤が入っているから良くない商品かも?」などは考えなくて問題ないってことなんですね。

やなさん

やなさん

その成分表を見て、良いか悪いかを判断するのはプロでも難しいんです。なぜなら成分の表記があっても、その配合量まではわからないからです。プロだったら、もちろん推測することは可能ですが、完全に言い当てることはできません。

界面活性剤の量は、成分表を見てもわからない

やなさん

やなさん

例えば、界面活性剤を使っていても、料理で言うアクセント程度の微量しか使っていないこともあります。微量の界面活性剤で理想的な洗浄力を生み出してることもありえるんですよ。ただそれって作ってる本人しかわからないんです。組み合わせは成分表を見ればわかりますが、その量は誰にもわからない。だから、製品が本当に良いか良くないかというのは、明確に良くないもの以外は決めきれないんですよ。

あづ

あづ

なるほど。「合成=悪」「天然=肌に優しい」という風潮がめちゃくちゃ強いので、そう思われてる方もたくさんいらっしゃると思うんですが、その考えはやめたほうがいいってことなんですね。

やなさん

やなさん

その議論はもう何十年も前に終わってるというのが僕の認識でしたね。

あづ

あづ

いや、終わってないです(笑)。今回改めて調べたのですが、今でもそう書かれてる記事はたくさんありました。

いまだに世の中は、合成=悪、天然=肌に優しい

やなさん

やなさん

界面活性剤って種類も多くて、本当に各研究機関で様々な刺激実験をされているので、すごく奥が深いんです。その中で由来を気にしてる人なんていないです。なぜなら関係がないから。

あづ

あづ

ただ成分として良くない界面活性剤もあるんですよね?

やなさん

やなさん

もちろん、刺激が強すぎる界面活性剤もたくさんあるし、それが大量に配合されているものもあります。ですがクレンジングは、界面活性剤の量が多くないから、肌へのやさしさの指標はわかりやすいと思います。メーカーさんにもよるのですが、オイル、ミルク、クリーム系はオイルの種類を軸に、肌へのやさしさが決まります。

何が石油由来で何が天然なのかルールや決まりがない

やなさん

やなさん

なので、界面活性剤よりも「どんなオイルを使っているか」のほうがよっぽど重要です。ただ、オイルフリーのクレンジングローションやリキッドジェルは、界面活性剤の種類を軸に肌へのやさしさが決まるので、その場合は、界面活性剤の種類が大切です。

あづ

あづ

なるほど。

Meray Beauty Channel #57試してみることが大切

やなさん

やなさん

ちなみにシャンプーは、さまざまな界面活性剤を組み合わせて作られています。そのため、配合量がわからないと「良いか悪いか」の判断はもっと難しいんです。さらに、髪質や気温、季節、乾燥具合、湿度といった環境要因も仕上がりに大きく影響します。意外なことに、成分がイマイチに思えても、仕上がりがすごく良いという場合もあるんですよ。だからこそ、成分だけで判断せず、実際に使って試すことが大切です。(代表の柳本は現役美容師でもあります。)

あづ

あづ

なるほど。

やなさん

やなさん

美容師として活動していく中で、やってみないと、使ってみないとわからないという体験をたくさんしてきました。そういう体験の集大成が、MERAYのセレクタブルクレンジングって考え方なんです。もちろん僕らは自信満々にプロダクトを作っていますが「それがあなたにとってあうかどうか」は、一度使ってみて判断してほしいんです。

試して選ぶ

あづ

あづ

界面活性剤の種類を気にするのはやめて、一度とりあえず使ってみる、ということが何よりも大切ってことですね。

やなさん

やなさん

もちろん圧倒的に評価の低い商品は避ければいいと思います。評価が高いものを片っ端から使ってみるのはいいじゃないですか。結局どれが自分にあうかなんて自分でしか判断できないので、まずは試してみるのが大事です。

あづ

あづ

そうですね。化粧品、クレンジング迷子の方は参考にしてみてください。

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